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zoom RSS 義務教育と自宅学習の容認

<<   作成日時 : 2005/06/30 21:18   >>

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 まるで現在の義務教育制度の崩壊を「予期」するかのような政策変更ではないだろうか。賛否の前に慎重な検討が必要だと感じる。
 朝日新聞の報道によれば、(6月30日)不登校の生徒も、ファックスやメールで授業参加すれば、出席と認めるのだとか。既に自宅学習を出席扱いとすることは、1県6市で実施されており、成果が上がっているために、全国実施が決まっているという。そして、不登校の生徒のための、学習指導要領にとらわれない教育課程も認めることになるらしい。
 不登校への対応は必要であり、また、学習指導要領の押しつけをやめることも必要である。しかし、上記のようなやり方がよいかどうかはまた別の問題であろう。
 現実の糊塗と表面的な取り繕いという感じが否めない。
 もし、学習指導要領で規定されている教育内容が、本当に国民にとって必要不可欠のものであるとするならば、何故、不登校の生徒には適応しなくてもよいとするのか。本来学校に行かなければならないのに、その義務を破って行かないと、違うことができるという特権が付与される。おかしな対応と見えてくる。逆に、不登校の生徒は学ばなくてもいいという程度のものならば、あれだけ厳しく教育現場に対して求めてきた学習指導要領の拘束性をこそ、廃止すべきである。
 今回の文部科学省の措置は、義務教育制度の事実上の崩壊に導かれるような気がする。もちろん、形態的には維持されるのであろうし、また、原則としては現行通りであると言われるのであろうが、しかし、実態は変わっていく。
 もともと、義務教育制度の運用は、いいかげんなところがあった。実際に出席していなくても、卒業できる。成績が悪いとか、あるいは学力が伴っていないというのではなく、就学していないのに、就学義務を果たしたことにしてしまうというのは、制度の運用として、妥当であるはずがない。もし、制度をきちんと運用するのであれば、学力が達しているかどうかをチェックするとか、あるいは、出席していない者は、卒業を形式的にも認めず、後日なんらかの代替的措置によって認証するなどの運用が必要なはずである。
 自宅学習の容認は、制度論としては、いくらでも外国に存在しており、特にアメリカでは新たにホームスクーラーの制度として、実現している。ヨーロッパのいくつかの国では、伝統的に行われているやり方である。
 しかし、そうしたところでは、いずれも、実質的に運用されているかどうかの、なんらかのチェックがある。デンマークなどは、学校に行った者も行かない者も同じ、義務教育修了試験を受けることになっている。
 報道されている限りでは、そうしたチェック体制があるかどうかは、よくわからない。
 しかし、現実を追随するようなやり方で柔軟にしていくのは、いかにも、無節操といわざるをえない。

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