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zoom RSS オランダの社会と文化 日本と比較しながら(19)

<<   作成日時 : 2006/06/28 22:36   >>

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公共交通機関

 オランダの汽車や路面電車については旅行ガイドにたくさん書かれているので、私自身の体験を少しだけ書いておこう。
 オランダの列車については、オランダ人はほとんど諦めの境地という感じである。私の妻が遅れてオランダにやってきたとき、スキポールからライデンまで20分程度で着くはずのところが、スキポールを出てすぐに、列車が停まってしまった。かなり待たされたあげく今度はバックしだしたではないか。どうやら車両故障で前の停車駅まで引き返し、そこで乗り換えろということらしい。駅で降ろされて次の列車を待つのだが、これがなかなか来ない。ライデンについたのは、2時間後くらいだった。オランダ人の諦めは、こうしたことは日常茶飯事とは言わないまでも、珍しくないということだ。日本では電車や列車は定刻に発着するのは常識だが、オランダではそんなことがありえないくらいに珍しい。20分程度は遅れのうちに入らない感覚だ。先進国ではたぶん珍しいと思われる。
 しかし、不思議なことに、バスはかなり時間が正確で、かつ合理的に時間が組まれている。私が住んでいたウーフストヘーストという村からライデン駅までバスで15分程度だが、停留所が近いが異なるふたつの路線があった。ともに30分に一本と決まっているが15分ずれている。だから15分に一本走っているのと同じだが、30分に一本になっているので、時刻表を見る必要がないのだ。そして、バスは遅れてもせいぜい2分程度だった。時刻の正確さが、日本と逆なのが不思議だった。ただ、オランダのバスの運転は非常に荒っぽい感じで、人がいても滅多に速度をゆるめない。事故が起きないのが不思議なくらいだが、さすがにぶつかりそうになった自転車が転倒した場面には、2、3度乗り合わせた。
 このバスの運賃が日本とはかなり変わっている。料金は停留所から停留所ごとに決まっているのではなく、バスの運転地域がいくつかのゾーンに分かれていて、ゾーンをいくつ越すかで料金が決まる。そして、いくつ越したかで「時間」も決まって、例えば3つ越すと1時間というように。同一ゾーン内なら1時間の間に何度も乗り降りできる仕組みだ。
 チケットは駅や郵便局で事前に買っておくのが通常だが、持っていない場合にはバスの中でも買えるがすごく高くなる。ユーロに切り替わってその差が縮まったように思うが、以前は倍くらい違った。だから、事前に購入したチケットで時間内に帰宅のバスに乗れば、バス内で購入して時間外になってしまった場合の4分の1の料金で済むわけだ。このように、オランダでは料金を支払う場合にちょっとしたことを気をつけるだけで安くなる。
 列車の場合にはもっと「ずるく」立ち回れる仕組みもある。今は変わったかも知れないが、オランダの列車には改札がない。切符売り場はあるが、買わなくても乗ることができる。車内検札になっているのだ。車内検札にあって切符をもっていないと、もっていない理由をきちんと説明できないと高額料金を取られる。他方検札にあわなければただで乗れるわけだ。実際にそうした「ずる」をする人たちもいる。
 高校生くらいの女の子が二人ですぐ後ろの席に座っていた。そこに検札がやってきた。中年の婦人だ。私が切符を出したあと、彼女らは実にバスチケットを出したのだ。その後想像を交えるとこんなやりとりがあったに違いない。
 「これはバスチケットでしょ。だめよ。汽車の切符を出しなさい。」
 「えっ?これでいいんじゃないの?前これで乗ったもの。」
 「何下手な嘘ついてんの?」
 「だって前検札の人がこれでいいって言ったんですよ。」
 「ごまかしたってだめ、いやなら罰金よ。どこからどこまで乗るの?普通の3倍払う?」という感じでどうどうとした中年婦人に押され、女子高生はしぶしぶ料金を払って次の駅で降りた。あと一駅遅くきたらただだったのにと思っていたに違いない。その様子から、切符を買わずに乗ることはしょっちゅうなのだろう。
 このときは検札は一人の女性だったが、10年前にオランダに住んでいたときには、検札は二人一組だった。客に難癖をつけられて怪我する検札係が多かったために、組合が一人での検札を拒否したために二人になったということだった。そのために検札の頻度は当然は半分になったから、あのような「ずる」が多かったに違いない。やっと一人でもやれるようになったが、相変わらず危険な業務のようで、2003年に滞在していたときに、翌年から駅に自動改札を導入するという新聞記事があったから、今では日本のようになっているのかも知れない。事情を知っている人に今度確認してみたい。

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