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zoom RSS オランダの社会と文化 日本と比較しながら(21)

<<   作成日時 : 2006/07/06 21:48   >>

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 1990年代までオランダは主に借家中心の住宅政策をとっていた。しかし、90年代後半から持ち家政策に転換し、若い世代でも家を購入することが前より容易になり、それは単に家の所有形態だけではなく、社会の有り様(ありよう)を変えつつあるように感じた。日本でも戦前は借家が多かったが、戦後高度成長政策の中で持ち家政策が施行され、人々の政治意識が変化したと言われている。オランダでも似た現象が今後起きるのかどうかはわからないが、2002年に私が滞在していたときに、いくつもの変化があった。
 最も大きな変化は若いオランダ人の労働時間が長くなり、夫婦共働きが増えたように感じる。その結果、食事が調理をあまりしないものの割合が増え、スーパーマーケットでは半調理品が非常に多くなっていた。電子レンジで簡単にできるおかずだけではなく、パックの野菜が20種類も売られていた。パックの野菜というのは、サラダ用などが主で、いろいろな野菜を切って袋詰めしたものだ。実は私も袋から出して、チーズと一緒にパンにはさみ、簡単にできるサンドイッチとして重宝していた。20種類もあるから、毎日違うものを買えば飽きることもない。新聞の記事によれば、戦後間もない時期オランダの女性は毎日2時間台所で仕事をしたが、今では(2002年)20分にも満たないそうだ。
 更に子どもたちを取り巻く環境も大きく変化したと言う声をいくつか聞いた。
 よく知られているように、オランダ人は非常に背が高い。理由には諸説あるが、少なくとも確実に言えるひとつの理由は、オランダの子どもが早く寝ることだ。前はほとんどの小学生は8時には就寝していた。テレビも国営の3チャンネルしかなく、子ども用の番組は6時代に終わってしまう。子どもが小さい頃は親のどちらかが家にいるように仕事のスケジュールを組む夫婦が多かった。しかも、6時には確実に帰宅するから、それでも子どもと過ごす時間はあった。しかし、家を購入するために夫婦で働く時間が長くなったこと、そして、民放のテレビが増え、子どもが一人でテレビを見たりする時間が増え、子どもが荒れてくるのではないかという心配を年配の人たちが感じているようだ。

 さて少し暮らし方についていくつか紹介しよう。
 オランダの家で話題になることが多いのが「トイレ」だろう。もっとも、トイレ自体が変わっているわけではない。他の国にはないものがトイレにあるからだ。それは友人の誕生日を書き込んだカレンダーである。
オランダは誕生バーティーを盛大に行う。極端な場合3度もある。すべての人に開かれた簡単なもの(お菓子とコーテー程度)、招待客による豪華なもの、そして家族親族による親密なものというように。もちろんそれほど大袈裟でないものもあるが、とにか、オランダ社会における誕生日は独特のものがある。誰かの誕生日が近づくと家の外側にそれとわかる装飾が施される。それを見ると「トイレの誕生日カレンダー」で確認するわけだ。招待されていなくても、ごく安価なプレゼントをもって駆けつけないと友人と思われていないと解釈されてしまう恐れがある。正式に招待されるとそれなりの服装でよく考えたプレゼントをもっていく。そこでは食事が出される。働いている親が子どもの誕生日のために会社を休むのはごく当たり前のことで、日本人の感覚とは大分違う。こうした誕生日だから、忘れることは一大事で、備忘録として必ず毎日利用するトイレに誕生日日程を書き込んだカレンダーをかけておくわけだ。もっとも、友人がトイレをかりて、自分の名前がないことがわかると気まずくなるのは当然のことだろう。

画像


 学校に誕生日の生徒はクラスや先生の分のお菓子などをもっていく。そして、誕生日の歌をみんなで歌う。集団での習い事の場でも同じようなことが行われる。たぶん先生はほとんど毎日こうした誕生日のお菓子にありつける。(カレンダーの絵は、Colin White & Laurie Boucke "The Undutchable 2006 p46)

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