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zoom RSS オランダの社会と文化 日本と比較しながら(25)

<<   作成日時 : 2006/07/15 11:52   >>

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スーパーマーケット

 日常の買い物はどうなっているのだろうか。この点でオランダは変わりつつある感じがする。オランダは非常に人口密度の高い社会で、しかも住宅地域は計画的にまとまって設定されているから、商店はごく近くにあるのが普通だ。スーパーマーケットが中心になっていて、小さな店が集まっている。ショッピングセンターとかショッピングモルというには小規模が感がある。日常の買い物はほとんどそこで間に合うのではないだろうか。ただ、近年郊外の大規模なショッピングセンターなどが作られ、車で買い物に行く機会も多くなっているようだ。
 スーパーなどの仕組みは日本とあまり違わないが、いくつか違う点を紹介しよう。
 商品はパックされたものがほとんどだが、量り売りもある。主に野菜とチーズ、肉などだ。チーズや肉は店員に注文して切ってもらう。チーズはオランダの象徴的商品だが、大きな固まりがたくさん陳列されていて、それを切ってもらうわけだ。もちろん、予め切ってパックされた商品もたくさんある。新線な物を好む人たちは切り売りを選んでいる。
 日本でもぜひやればいいと思うのは、野菜の量り売りだ。これは野菜や果物が積んであるコーナーがあって、そこから自分で選んで袋に入れ、コーナーの端にある計量器にかける。計量器には商品の写真の一覧があって、買うべく袋に入れた商品のボタンを押すと重さと値段が印刷されたシールが出てくる仕組みだ。果物などいい品を選ぶこともできるし、もちろん量も好きなように調節できる。シールを貼ってレジにもっていけば、通常のパック商品と同じように清算できる。もっとも自由に触れるから、清潔好きな日本人は嫌がる人もいるかも知れない。だから日本ではあまり見られないのだろうか。オランダ在住の日本人の紹介では、このコーナーではしばしば味見をする人がいると書かれているが、私は見たことがない。ただ、オランダ最大のスーパーチェインであるアルバートハインには必ずコーヒーとビスケットが置いてあって自由にとっていい。何杯もお代りする老人などもいて、人間観察として興味深かった。
 もちろん日本のように商品を袋に入れてくることはなく、自分で袋を持参する。商品としての袋もあるから、持っていかなくてもいいが、買わなければいけない。袋は強弱二種類あって、アルバートハインの強い袋はとても具合がよく、相当重い物をいれても破れたりしないので、何枚も買って日本にもってきたり、オランダの友人が日本に来るときお土産として所望したりしたほどだ。今も時々使っている。
 ヨーロッパは多くの国が商店の開店時間を法律で規制しているが、オランダも原則的に平日6時まで、日曜は休みだ。遅くまで開いている日本からオランダに行くと、買い物を忘れて食べる物がないという経験をした日本人はけっこういるようだ。もちろん、24時間開いているコンビニなどは存在しない。しかし、市街地などに限って夜も営業を認められるスーパーが出てきて、次第に夜も買い物ができるようになっている。
 どちらがいいのだろうか。一長一短あって簡単には結論がでないが、二度のオランダ生活体験からいえば、私は6時に閉める習慣に賛成だ。もちろん不便な点もあるが、早く締める政策は、夜をゆったりと過ごせるようにという社会の仕組みと関連しており、昼仕事をして、夜は自由時間を保障するという方が、より人間的ではないだろうか。遅くまで開店するスーパーや24時間営業のコンビニは、長時間労働の反映だし、また、本当に必要かどうか疑問のサービス労働を支えているのだろう。しかし、深夜のテレビ放送や、夜の運送等々は必要なのだろうか。
最後に日本のスーパー風景と際立って違うオランダ的風景がある。それは高齢者の買い物客が非常に多いことだ。安楽死のところで書いたように、オランダ人はとても独立心の強い人々で、自分で生活に必要な行動ができなくなったら生きている意味がないというような感覚をもった人たちがたくさんいる。だから、どんなに高齢になっても自分で買い物に出かけていく。もちろん、近くにあるとか、坂がないとか、自転車に乗っても安全に走れるなどの条件が整っていることも買い物をしやすくしている。私が住んでいたライデンの小さなスーパーでは、夕方の5時前後は客のほとんどが高齢者だった。彼らは量り売りの果物などをじっくり選びながら、ゆったりと買い物をする。レジでもおしゃべりしながらまるで社交を楽しんでいるような感じだ。

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