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zoom RSS 給食の申し込み制?

<<   作成日時 : 2008/04/28 23:16   >>

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 28日の朝日新聞に、給食費を支払わない親の対策として、給食を申し込み制にするというところが出てきていることを報じている。給食費の問題については、本当に大変であろうと思うし、また、我が儘な親が学校を困らせていることは、問題だと思う。
 しかし、では、教育委員会や学校側の見解がそのまますべて正しいのかというと、やはり、そう思えないところがある。
 「義務教育」において、「食事も義務」にして、費用負担を義務にする、ということが、公立義務教育学校において本当に妥当なのだろうか、という疑問である。
 もともと、食事というのは、プライベートな領域に属するものだと思う。給食が日本において大々的に始まったのは、戦後の貧しい、食料が十分にない時代である。ひとつのメニューを食べなければならず、費用負担も義務となっている義務教育制度をもっている事例を、日本のような先進国では、私はあまり知らない。たぶんないと思う。そもそも、日本の義務教育では、購入が義務であるのに、費用を徴集するということが、あまりに普通に行なわれすぎている。憲法で「義務教育は無償」というのは、欧米では基本的にすべてが無償という意味であって、実際にそのように運営されている場合が多い。日本のように経済力があれば、その実現は難しくないはずだ。少しずつ改善されてきてはいるが、以前は、兄弟がいて、同じものをもっていても、算数セットを強制的に買わせるような学校もけっこうあった。もちろん、「義務教育が無償」という原則が実施されていれば、算数セットなどは学校に備えつけておくべきものだ。まして、既にもっている人にまで強制的に買わせるなどということは、まったく反教育的ですらある。
 給食の問題はこれとは異なるが、似た面ももっている。
 食事のようなプライベートに属するものを、ひとつのものを強制的に食べさせる、というのは、私にはいかにもおかしなことに思われる。戦後長い習慣として形成されているので、疑問に思わない人たちが多いし、また、食育などが重視されるために、ひとつのメニューを「食育」的観点から食べるのが当然と感じる人も多いのだが、みんな同じメュニーを食べなければ食育が成立しないものではなかろうし、また、体質的な問題もあり、他のメニューを欲する人もいる。
 そういう考慮をせずに、みな同じ物を食べ、みな費用を負担するということには、「無理がある」ということを感じないとしたら、少々恐い気がする。
 
 もちろん、給食費を払わないことを是認しているわけではないし、給食費を払わない場合、給食費を食べさせないのが妥当だと思う。
 しかし、「申し込み制」にして、申し込まない人たちにはどうするのだろう。食べた上で、費用を払わない人がいるのだから、当然、申し込みをしない親も出てくるだろう。朝日によると、「そういう場合には弁当をもってきてもらう」という談話が出ていたが、それならば、今でもそうすればよいのではないだろうか。「払わない人には弁当をもってきてもらう」と。

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内 容 ニックネーム/日時
 食事という「個人の自由」の射程をとして考えると、私権としての給食問題は大きい。
しかし、では食育基本法という新しい法律から見ると、その私権の留保の可能性が示唆できる。
同法は罰則などのない拘束性の希薄な法律であるが11条に教育者の責務として食事指導が盛り込まれている。
同法は「食育」についての明言がない課題があるが、同法の精神性は重要な給食制度の論拠になりえると思っている。
 ただ、強制という側面に関しては、確かに憂慮されるべきであって、給食と弁当の選択制度と採用するのが妥当かもしれない。
しかし、そこで発生する差異がどのように児童の心理に関連するのか?という問題もある。
 要は、学校での食事がなければ解決するのだから、ドイツ式のように、「昼休みの時間はご自由に」の世界で学食なり、自宅戻るなりのシステムでもいいかもしれない。
 弁当だと、家族に恵まれない子供が・・・と私は自分を振り返って悲しくなる。
冥王星
2008/08/24 14:04

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