教育と社会を考える

アクセスカウンタ

zoom RSS 田母神氏の頭脳レベル

<<   作成日時 : 2008/11/12 08:28   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

 田母神論文が騒がれている。アパグループのホームページに掲載されているので、読んでみた。一読して、この作者の頭脳構造の異常さ、あるいははっきり言えばレベルの低さに驚いただけではなく、こうした論文を一等にする懸賞のレベルの低さにも驚嘆した。このアパグループは、数年前の建築の耐震偽装事件で問題を指摘された企業であるが、そうした倫理性の問題もあるのだろう。
 新聞でこの論文についてはさかんに指摘されているし、また、肯定的に引用された秦郁彦氏が新聞紙上で、自分の著作のまったく歪曲した引用で迷惑である旨批判しているから、史実そのものについて、間違いだらけであることは、疑う余地がない。
 あえてこの問題に触れるのは、この著者、あるいはこのグループの「誇り」の質についてである。これまで、日中戦争を侵略戦争ではないとしてきたグループ、あるいは、東京裁判への批判グループは、通説的な歴史認識を「自虐史観」として論難してきた。つまり、日本が侵略して悪いことをした、加害者である、というようなことばかり強調していたら、国としての誇りがもてないではないか、ということだろう。しかし、悪いことをしたら、きちんと反省し、今後そうした過ちを犯さないと努力していることの方が、ずっと誇りを育てるのに適切であると思うが、それでも、自虐史観だという「理屈」は理解できないでもない。
 しかし、今回の田母神論文は、そうしたレベルとはまったく違う。
 戦争に対する基本認識は、

 「我が国は蒋介石により日中戦争に引きずり込まれた被害者なのである。」
 「さて日本が中国大陸や朝鮮半島を侵略したために、遂に日米戦争に突入し3百万人もの犠牲者を出して配線を迎えることになった、日本は取り返しの付かない過ちを犯したという人がいる。しかしこれも今では、日本を戦争に引きずり込むために、アメリカによって慎重に仕掛けられた罠であったことが判明している。」

というものなのである。「引きずり込まれた」戦争だというわけである。

 子どもでもわかる理屈であるが、賢い人は、「悪巧みに引きずり込まれる」ようなことはないし、また、その結果としてまわりに大きな被害を出すようなこともない。田母神氏の論理は、戦争をした日本の指導者は、「引きずり込まれる」ような愚か者だったと言っているに過ぎないのである。
 通常、そういう愚か者の行なった行為があれば、賢い人であれば、そんなことは決してしないと反省するものだろう。ところが、ここで田母神氏は、反省どころか、それを誇っているように見える。こうも書いている。
 
 「一方で大東亜戦争を「あの愚劣な戦争」などといつう人がいる。戦争などしなくても今日の平和で豊かな社会が実現できたと思っているのであろう。当時の我が国の指導者はみんな馬鹿だったと言わんばかりである。やらなくてもいい戦争をやって多くの日本国民の命を奪った。亡くなった人はみんな犬死にだったと言っているようなものである。」
 
 「当時の指導者は馬鹿だった」と書いているのは、ほかならぬ田母神氏ではないか。
 
 なるほど、田母神論文を読むと、あらゆる部分が子どもじみていて、がき大将の自慢話的なのである。例えば
 
 「日本は19世紀の後半以降、朝鮮半島や中国大陸に軍を進めることになるが相手国の了承を得ないで一方的に軍を進めたことはない。」

 自分の国に軍隊を入れて、どうぞ戦争を始めてくださいということを、「了承」する国家があるのか。
 
 一番始めの部分で、日米安保条約で日本はアメリカ軍の駐留を認めているということを述べ、その同列のレベルで、日本が中国に軍隊を入れたのだ、と主張しているのだが、この理屈でいうと、アメリカが日本に対して軍事行動を今起こして、日本人を殺害しだしたとしても、日本はアメリカの軍事行動を「了承」していることになるのだろうか。田母神氏によれば。
 

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
■前空幕長問題 組織上の課題も検証必要−組織が判らなくなっている日本人?
http://yutakarlson.blogspot.com/2008/11/blog-post_6179.html
こんにちは。田母神氏の行動について、報道している内容などみていると、多くの日本人の組織に対する認識がずれていることを感じます。特にマスコミのずれは激しいです。組織論的な立場からいえば、田母神氏の行動や発言に関して、右翼的的だとか左よりだとか、正しい正しくないなど全く「関係ねぇ!!」のです。組織には規律と序列があります。特に軍隊のものは厳しいです。組織にはきつい、ゆるいは別にして、その組織の中での序列、規律、禁忌(してはならないこと)があります。自由な日本国の一市民としては、誰もが自由に考え発言できますが、それが、特定の組織の序列や規律に反していたり、禁忌にあたるものであれば、その組織内では処罰されるし、はなはだしい場合は放逐されます。そうでなければ組織は崩壊します。
yutakarlson
2008/11/12 11:09
 当時の世界情勢を知らない、平和ボケの我々が侵略国家であるとかないとかの論議をすることは控えたい。
 しかし、自国を悪く言うのだけは止めようではないか?
 田母神氏の考え方もあるということで良いのではないのか?
iyami
2008/11/13 09:33

コメントする help

ニックネーム
本 文
田母神氏の頭脳レベル 教育と社会を考える/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる