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zoom RSS できることをやらない消極姿勢−文部科学省はそれで指導できるのか

<<   作成日時 : 2009/09/07 23:00   >>

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 9月7日の朝日新聞(インターネット版)に掲載された文部科学省がインフル対策冊子を作成するが、配布は来年度以降という記事を読んで驚いた人は少なくないだろう。青池学名の署名記事で、整理すると以下のような内容である。

・来年以降有識者会議を開いて内容を検討し、約6万校の学校に計60万分を配る。
・感染への対応、新型インフルの基礎知識、予防法、強毒性への対応など。
・今年度は予算がないので、来年度予算に盛り込んで実施する。もっと早く対応できないかという省内の声もあるが、予算上無理とのこと。

 こんな感じである。多くの人が、すぐに2、3点の批判が思い浮かぶだろう。こんなこと、今から検討するのか、これまでにとっくに行われていると思っていた、厚生労働省との協力でやればいいのではないか、インターネットでやれば、等々。あるいは、いわゆる「埋蔵金」というのは、いざという時のための予備費のはずであるから、文部科学省にはこういうときに有効に使える埋蔵金(予備費)がないのか、などとも考えるだろう。予算がとれたら、来年度に有識者を集めて検討するというが、通常の感覚でいえば、信じられないことだ。だいたい有識者の会議など、実はこれまで官僚が原案をつくって、それを追認する場であることがほとんどだということは、周知の事実なのだから、官僚が作った案をそのまま流しても、こういう時期では誰も文句はいわないだろう。

 そのこともあるが、今回この話題を書こうと思ったのは、教育界というのは、インターネットについて、不当に消極的であるという点である。もちろん、ホームページに掲載すればよいという批判も内部的にあるそうたが、ホームページ掲載では読んでもらえない可能性があるということで、冊子になるようだ。
 しかし、それなら、まず緊急にホームページ掲載をして、予算がついたら冊子として印刷し、それを配布すればいいではないかと、誰もが思うだろう。有識者をあてにしなければ、今すぐにでもできることだし、「得意な」通達で周知徹底させることもできるはずだ。
 学校、特に教師の世界では、インターネットを利用すれば、できることでも、インターネットでは見れない人がいる、とか、みない人がいる、というようなことで、企画そのものを反対する傾向がまだまだある。私の務めている大学でも、こうしたことは少なくない。免許更新制の講習会のテキストの事前配布についても、このような意見がでて、事前の配布はインターネット上で行うという案は、反対され、郵送されることになった。テキストを郵送すれば、かなりの費用がかかるし、手間もかかる。現在の学校は、僻地の学校は私自身、実情を把握していないが、そうでない通常の学校では、全国例外なくインターネットに接続されているはずである。だから、そのテキストについても、また、今回の文部科学省の冊子にしても、ホームページに掲載すれば、すべての学校、教師はそれを見ることができ、その学校でプリントアウトすれば、文部科学省の配布予定の一校10部などよりずっと多数の冊子を、学校で用意できるのである。インターネット接続がまだできていない学校については、教育委員会なり、文部科学省がその分プリントアウトして送付するくらいの費用は、予算をとらなくてもあるだろう。

 問題なのは、「みない学校もある」という、一見「配慮」しているようなことをいいつつ、できることを回避するという、その消極的な姿勢が、文部科学省以下、教育界にはほぼどこにでもあり、それが、必要なこと、可能なことを実行することを妨げている。そういうことが、頻繁に起きていることだ。「可能なのだから実行する」という姿勢を貫くことで、実は可能になるのであって、回避したらいつまでもできない。こういう姿勢を、文部科学省が率先して改めなくて、「指導」などできるのだろうか。

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