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zoom RSS インターネットでの大学入試不正

<<   作成日時 : 2011/02/28 07:34   >>

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 大学の入学試験をめぐる不正行為は、日本ではしばらく、たいした話題にはならなくなっていた。私がまだ大学生だった時代にはけっこういろいろとあったし、その後は、私立の医学部を中心に、お金で合格を買うような不正はメディアで話題になった。
 しかし、入試問題そのものに関わる不正は久しぶりだと思う。
 今でも鮮明に覚えているのは、刑務所で入試問題の印刷をしていた頃、サッカーボールかバスケットボールのようなボールに校正刷りをいれて、運動の時間に塀の外に蹴りだして伝えたということがあった。刑務所はもっとも秘密保持が厳重にできるというので、印刷所として採用されていたのだが、それが逆になったわけだ。今ではおそらくあまり利用されていないのではないか。

 さて、今回の事件について、少し考えてみた。

 まず、今回明るみに出たのは、オープンなインターネットの場に質問が書かれ、そして解答も書かれていたからだろう。今まで、あるいは今年も、個人的なやりとりで行われていたことはないのだろうか、という点だ。個人的なら、明るみに出ない。しかし、個人的にやる場合、正しい解答が帰ってくる確立は低くなる。そこで、一般公募のような形をとったのだろうか。また、学校裏サイトのように、入試裏サイトがあるかも知れない。それなら、秘密保持と正解答の可能性は高くなる。しかし、裏サイトといっても、多くは公開の場だから、危険が解消するわけではないだろう。

 今回の事件を知って、最初に考えたのは、今や大学入試って、そんなに危険を犯してまで不正をする必要があるのかということだ。インターネットはそれほど秘密性の高いメディアではなく、通信手段としては、かなり捕捉性の高いものである。従って、刑事告発がなされ、捜査が行われば、犯人がわかる可能性が高い。その場合、不合格では済まないだろう。もっとも、こうしたやり方が、入試上は不正であっても、犯罪となるのかはわからないが、少なくとも、大学側が不法行為としての損害賠償請求はできるのではないかと思うから、やはり、相当なリスクである。大学全入時代に、そんなリスクを犯してまで、やるような利益なのか。かつては医学部の場合、数千万だしても、医者になれば回収は楽だという意識があったようだが、今ではそういう意識は薄れているように思われる。早稲田には医学部がないので、医学部がらみではないとすると、社会的な制裁を受けるようなリスクを犯してまで、早稲田のキップをほしがるのが、非常に不思議な感じがした。

 韓国では以前から起きていたことだから、日本でも起きる可能性は十分にあった。しかし、全入時代となっているので、不正はあまりおきそうにないという、ゆるみがあったことは事実だ。韓国のように持ち込みを禁止し、金属探知機でチェックするというのは、かなりの費用がかかるし、またそこまでやる必要があるのかという議論は起きるだろう。
 携帯をすべて、教室の一角に提出させるという手もあるだろうが、その場合、ふたつ携帯をもっていたら効果がない。やはりあやしい行為をしていないかのチェック以外ないのかも知れない。ところで、今回何故携帯操作を見つけられなかったのか、という点だが、近年、受験生のクレームが非常に細かくなっており、机間巡視などをやると、靴の音がうるさくて気が散った、などというクレームが寄せられるので、あまりしない傾向になっている。かなり頻繁に歩いて監視していれば、携帯操作などはやりにくいだろうが、実は机の前と後ろでみているだけの場合がほとんどではないだろうか。

 すぐに別の有効な方法は思いつかないが、大学としては、単位認定をもっと厳しくして、しっかり勉強しないと卒業できないような教育に改めていくことが必要だろうと思う。関係ないことのように思われるかも知れないが、結局、不正でも入ってしまえば、楽に卒業できてしまうから、不正をする意味があるわけだ。単位認定が厳しく、簡単に卒業できないのであれば、実力不相応の大学に、不正で入っても、途中で脱落せざるをえないわけで、それなら無理して不正を犯す意味もなくなるのである。アメリカでは、ハーバードのような大学でも、寄付とか親が卒業生であることで、入学を優先的に認められるシステムがあるが、批判はあるものの維持されているのは、結局入ってからはかなり厳しい勉強が要求され、卒業に至るまでには、正規に入ったひとと同じようにハードルが高いという事実があるからである。

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