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zoom RSS 学校図書館への片山大臣の問題提起

<<   作成日時 : 2011/07/13 21:37   >>

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 7月13日の読売新聞に、「片山総務相「全学校図書館に司書配置を」」という記事が出ている。短いので転載しておく。

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 片山総務相は13日、東京都内で開かれたする特別講演会(文字・活字文化推進機構など主催)で講演し、司書を1人も置かない学校図書館があることについて、「図書館の役割と機能を十分に発揮できない。地方自治体は(予算の)優先度合いを間違えている」と述べ、全校に司書を配置すべきだとの考えを示した。
 公共図書館のあり方に関し、「学童保育を図書館の一室で開けば日常的に読書教育ができる。図書館を拠点に色々な施設の機能を持たせるべきだ」と語った。
 文部科学省によると、全国の小中学校約3万2000校中、司書などの担当職員がいない学校は55%に上るという。
(2011年7月13日19時27分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110713-OYT1T00930.htm
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 転載しているブログがけっこうたくさんあり、概ね好意的なようだ。
 ただ、これだけの記事ではあまり正確なことがわからない。
 大学には図書館を置かなければならないことになっているが、高校以下の場合には、その義務はなく、「図書室」でよいことになっており、図書館をもっている小学校などは、ほとんどないと思われる。
 大学の図書館の専任の専門職はどんどん減っており、また、購入図書も、図書館で決めているのではなく、それすらもアウトソーシングしている大学がたくさんあるという。まして、学校にある図書室レベルでは、専門の司書などほとんどいないのではなかろうか。ただ、司書とは異なって、「学校司書教諭」という存在はあり、学校に司書教諭がいれば、図書室の運営を行っていることも少なくないだろう。45%程度は担当職員がいるということだが、おそらく多くは司書教諭ではないかと、正確に調べたわけではないが、言えると思う。ただし、司書教諭といっても、図書室に常駐するわけではなく、普段は教諭としての教育活動をしていて、時間のあるときに、司書活動をしていることが多いと思われるし、また、学校司書教諭の資格は、司書の資格に比べて、司書としてのカリキュラムは格段に少なく、司書としての専門性はやはり低いといえる。そして、正規の司書を学校の数だけ揃えるのは、無理ではなかろうか。

 では、すべての学校に司書的専門職員を配置して、学校図書館の充実を図ることが、本当に妥当なのか。私には、そのように思えないのである。本当に充実した図書館利用を、子どもたちに広めるためには、学校毎の図書館の充実よりは、もっと市立図書館等の公共図書館を、格段に充実させる方がよいと思うからである。
 世界で最も成人の学習活動が盛んな国といわれているデンマークで、民衆教育を体験的に調査したことがあるのだが、デンマークの公共図書館は、非常に使いやすく、また、資料(図書だけではなく、視聴覚なども含めて)が極めて充実している。そして、そうした地域図書館を、子どももかなり利用しているのである。もちろん、そこには、専門の司書が配置されている。
 小中だけで3万以上、更に高校などがあるわけだから、そこにすべて充実した図書館、図書室を設置することは、かなり困難ではないだろうか。学校には、普段楽しみで読むような本程度で、公共図書館にいけば、学習に必要な資料は豊富に揃っているという方が、そして、それをできるだけ利用させるような指導をした方が、子どもの読書力や調査力は向上すると思うのだが、どうだろうか。

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