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zoom RSS 大阪府教育基本条例案の検討3 教育委員会が民意を問える制度は現行法でも不可能ではない

<<   作成日時 : 2012/01/13 12:59   >>

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 昨日の文章に対して、「通りすがり」さんからのコメントがあったので、その点について今回書きます。(「通りすがり」さん、コメントありがとうございました。)

−−−
・橋下は首長たる自分が関与するのが「適切な民意の反映手段」と考えてるのでしょ?
 条例案に反対する教育委員が公選制を「対案」として出し議論すれば良い話だけど、
 教育委員は自分達の「独裁体制」を崩されるのが嫌なので「対案」を出さないだけ。
・教育委員の公選制のは法律の改正が必要であり、条例では変えられない
 都構想に対し、よりハードルの高い関西州を仮想対案にして現状維持を目論む輩と同じ
−−−

 3行については、現状認識としては、全く異論なく、同じだと思う。
 コメントについての、私からのコメントが必要なのは、4行目。

 教育委員の公選制は、法律の改正が必要であり、条例では変えられないというのは、大筋ではその通りであるが、全く不可能ではない。
 もちろん、法律改正するのが適切であるが、橋下氏は、大阪都構想という地方自治法の改正が必要な大きな改正案を提案しているわけだから、当然、教育委員会に住民の声を反映させるのだというならば、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正を提案することができるし、また、その気持ちがあるならば、提案の中に含めるだろう。もちろん、そんな気持ちはないから、提案しないだけのことであり、「通りすがり」さんのいうように、自分が関与するのが、適切な民意の反映手段と考えているに過ぎないわけだ。
 しかし、少なくない住民は、自分たちの声を直接教育に反映させるように、橋下氏が変えてくれると思っているらしい。
 全く条例で不可能かというと、少なくともかつて実行した自治体があったことは、思い出す価値がある。東京都の中野区が、住民の投票を考慮して、区長が教育委員を任命するというシステムをつくって、何度かの選挙を行った。「準公選制」と称して、当時は話題になったし、そのとき教育委員になった俵萠子氏の多数の報告によって、任命制教育委員会がいかに停滞していたか、どのように運営されていたかを知ることができ、それが教育委員会改革のひとつの契機になったわけである。
 だが、この試みは、基本的には文部省の政策への批判の実施だったから、文部省や東京都教育委員会の圧力によって、廃止させられる。そして、その後教育委員会の不活発さが、批判されるようになり、文部科学省としても黙視できなくなって、活性化のための施策をするが、それは成果をあげているようには見えない。橋下氏がいらだつのは、ある意味、もっともなことだが、それは、教育委員が不当に民意を無視しているからではなく、制度そのものが、民意を無視するものだからだ。
 橋下氏は、文部科学省と基本的立場が異なっているわけではないから、今大阪市で準公選制を実現する条例を制定しても、文部科学省を説得できるのではなかろうか。もちろんすんなりはいかないだろうが。中野区の準公選制を文部省がつぶしたのは、決してそれが絶対的に法令に違反しているからではないと、私は考えている。あくまでも参考意見の聴取なのであって、それが決定ではなかったのだから、区長が任命するという形をとっていたのである。文部省がそれを許さなかったのは、準公選制が、任命制教育委員会への「批判的制度」だったからである。文部科学省が押し進めている(ように見える)教育委員会の活性化を図るために、現行法の範囲で準公選制の仕組みを実現したい、と橋下氏が、文部科学省に意見をすれば、受け入れられる可能性は多いにある。しかし、そんなことをするはずもなかろう。民意を問う意志がないからである。

 ちなみに、東京都教育委員会だけだと思うが、校長は職員会議で教員の挙手による意見分布を求めてはならないという、馬鹿げた規則をつくっている。他の教育委員会や、通常の全うな組織であれば、長の権限を守っていれば、長が決定に際して、所属員の意見分布を参考にすることは、いくらでもあることだし、その後の運営をスムーズにする意味でも、大いに意味があることだ。そう考えるのが普通だろう。だから、教育委員を決めるのに、準公選制による選挙をして、それを参考にして、長が任命することが、間違っていると考えるないのが、私は普通だと思う。

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堺からのアピール事務局・前田純一
2012/01/14 10:05

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