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zoom RSS 柔道体罰指導告発者の氏名公表問題

<<   作成日時 : 2013/02/09 12:34   >>

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 柔道界が揺れている。大阪市立桜宮高校の体罰自殺問題に連動する形ででできたように見えるが、もちろん、前から告発の準備は進められていたのだろう。

 指導の体罰の問題から、告発者たちの指名公表問題が加わっている。JOCでも意見がわかれているようだ。メディアでは、産経新聞が、匿名での告発を批判するような記事を載せている。

 近く選手の聴き取り調査に当たる橋本聖子JOC理事は「選手には訴えた責任がある。あまりにもプライバシーを守りすぎると改革ができない」と指摘する。より具体的で詳細な被害が示されて初めて、選手の声は痛みを伴って世間に届くのだろう。「15人全員が同じ意見ではない」(橋本理事)の指摘もある。被害の実態を脇に置いて、強化体制の刷新を求めるのは論理の飛躍にも映る。(産経2013.2.6)

 反対の山口氏の見解は載せずに、このような橋本氏の見解のみ載せるというのは、体罰問題を、むしろ実名公表問題にすり替えようとしているのかも知れない。しかし、この問題は、体罰、指名公表問題だけではなく、複数の問題が絡んでいるものであり、ひとつの観点から、論じることはできない。

 体罰については、トップをめざすような集団では、体罰で有効な指導はできないということにつきるだろう。(もっとも学校教育における体罰問題は、もう少し複雑である。)従って、体罰的指導が行なわれていることについて、告発者たちが匿名で問題提起を行なったことは妥当であり、告発された側は、真摯に対応する必要があり、指導法を厳格に改めるべきであろう。告発された側が体罰的指導やパワハラを行なっていたのであれば、それをやめる必要があるという、極めて単純な問題だから、解決策ははっきりしている。
 従って、告発された側が、告発者たちの氏名を公表を迫るなどは論外である。それこそパワハラそのものであろう。現在JOCでは「公表」に消極的であるのは、当然だろう。

 しかし、体罰指導の告発のみでなく、指導者や選手の選抜の在り方、指導体制の組み方、その他待遇等を含めた様々な問題に関する改革をめざすとしたら、告発者が匿名のままでは、告発者たちの意図する改革は不可能だろうと、私は思う。匿名の内部告発であれば、議論を相手に預ける形にならざるをえないのであり、改革論議に積極的に加わることはできないからだ。

 千葉すずが、水泳のオリンピック選手選抜で、自分で告発したことは、彼女自身の待遇を変えることはなかったが、その後の水泳界の運営に大きな影響を与え、確実に日本水泳界は強化されていった。彼女の提起は、運営の方法に対する積極的な内容を含んでいたために、やはり、本人が勇気をもって提起したからこそ、実現していったと考える。

 従って、今回の告発者たちが、どこまで変革を望んでいるかにかかっているだろう。
 だが、氏名公表は、告発者自身の意思以外によってなされるべきではない。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「なんで人を殴るのか」と問えば、「態度が悪いからだ」と答える。
相手が服従の態度を示さないところが、気に入らないのであろう。
当人は、やけっぱちになっている。

日本語には、階称 (言葉づかい) というものがある。
上と見るか、下と見るかの判断を迫る日本語を使えば、モノの上下に関する判断は常について回る。
この上下感が日本人の判断を狂わせている。

「下におれ、下におれ」の掛け声は、昔から続いた為政者の要求である。
理屈はない。ただ、指導者の要求のみがある。
世俗の上下制度が唯一の頼りとなっている。
「がんばって」の掛け声のようなものか。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/
noga
2013/02/11 20:39
コメントありがとうございす。上記ページ読ませていただきました。長い学校教育の中で意思をもつことを否定されて育ちますから、意思をもつことの困難さは大変なものがありますね。
wakei
2013/02/12 22:26

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