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zoom RSS 大学センター入試廃止案について

<<   作成日時 : 2013/06/07 14:08   >>

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 教育再生実行会議が、大学のセンター試験を廃止して、年複数回行なう資格試験的なものに変えていくという方針を打ち出したと報道されている。教育再生実行会議のホームページでは、まだ議事録は出ていないが、提案が複数掲載され、確かに、そうした案が複数の委員から提起されているようだ。
 日本の入試制度が、先進国の間ではかなり特殊な形であることは、あまり知られていない。あまりに教育全体に影響を与え続けてきたシステムであるので、これが当たり前だと思われている。もっとも違う点は、進学者の選抜を、送り出し側、第三者、受け入れ側のどこが行なうかであり、欧米は多くが送り出し側が行なうのに対して、日本では受け入れ側が選抜を行なうことが圧倒的に多い点だ。公立高校ヤセンター試験は、第三者が行なう形になっているが、合否を決めるのは、受け入れ側である。そして、試験が競争試験である点も特徴といえるだろう。ヨーロッパのバカロレアやアビトゥア、アメリカのSATなどは、第三者機関が行なうが、基本的に送り出し側の立場での試験である。
 送り出し側と受け入れ側のどちらが行なうのがいいのかは、それぞれ一長一短があると思うが、基本的には、私は送り出し側が行なう側面の強いヨーロッパ方式がベターだと思う。
 受け入れ側が選抜を行なうと、送り出し側は、本来自分たちで行なうべき教育を徹底することができず、受験のための予想的対策をせざるをえなくなる。この乖離が学校教育としては、非常に大きなロスを生むといわざるをえない。送り出し側が行なえば、実際の教育の成果を確認することになるから、この乖離が生じにくくなる。
 しかし、それには、送り出し側の水準認定か公正であるかが問題となるし、受け入れ側の定員問題が壁となる。そうした欠点はあるものの、教育的効果を考えれば、送り出し側がしっかりと水準維持を図り、受け入れ側がきちんと新入生教育をする構えを実現すれば、教育的にはこの方が望ましいことは明らかであると思う。
 実際、日本でも推薦入試やAO入試で入学する学生が増えて、進学率の高まりによって生じた以上に、学力低下問題が指摘されて久しい。だから、高校卒業学力水準をきめて、それをクリアした者が進学できるようにすることは、必要なことである。
 ただそのためには、いくつかの壁を乗り越える必要がある。日本の大学、特に私立大学は、これまでの試験のやり方にあまりに適応しているからである。
 今の時点で考えられる条件をあげてみる。
1 試験のレベルを複数に設定するという報道なので、それがいいと思う。アメリカのSATも基礎と応用に分かれており、基礎が必修、応用を大学指定としているので、大学進学の必須合格条件となる、比較的基本的な問題群と、それぞれ大学側が指定することができる科目群を含むこと。
2 実際の試験実務をどこがするのか。現在でも、センター試験は各大学で行なわれており、非常に大きな負担になっている。全国一律に整然と行なわれる必要があるということで、非常に神経を使うし、また時間も長い。これを年3回も4回も大学の教師が引き受けるとなると、大学教育への影響が少なからずでるに違いないし、また資格試験(送り出し側の水準認定)という趣旨にもあわない。在籍している高校や予備校が行なうのであれば、人数も限られるので、大学で行なうほどの負担はないだろうが、時間管理等の徹底が困難になるだろう。そもそも、あれほど厳重な画一的な統制が必要であると、私は思わないが、不公正感が生じては元も子もないので、こうした実務的問題も解決しなければならない。TOEICなどのように、コンピュータ受験が可能になるのがベストだろう。初期投資が必要であるが、それを可能にするコンピュータが各高校に設置されれば、高校の授業そのものが飛躍的に効率的になるに違いない。

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