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zoom RSS 山本議員への処罰は疑問

<<   作成日時 : 2013/11/03 15:23   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 1

 山本太郎議員が、天皇に直訴の手紙を手渡したことが、大きな政治的問題になっている。天皇の政治利用だという理由で、議員辞職を迫る動きもあるようだ。
 私は山本議員の支持者でもないし、彼がタレントであったときのことはほとんど知らない。原発反対の立場を鮮明にしたために、タレント生命を奪われ(これはこれで実におかしなことだと思うが)、その後参議院議員選挙に立候補して当選したこと、活動の中心が反原発であること程度しか知らない。今回の行為については、もちろん、好意的にはなれない。天皇にぜひ読んでほしいと思っても、あのような場で手渡しをするのは、場をはき違えていると思わざるをえない。しかし、だからといって、これまで山本氏を非難してきたと思われる人たちが、ここぞとばかりに大声で非難し、議員辞職ものだと騒ぐのは、もっと違和感を感じる。
 この問題は、ふたつの点で検討すべきである。
 第一は、天皇、あるいは皇室の政治利用という観点。そして、第二は、原発事故処理の問題である。いずれの場合においても、山本批判派の言動の方に、より大きな問題があるというべきだろう。
 天皇は、内閣の助言による国事行為のみを行うのであって、天皇個人の考えに基づく行為を、政治的場面で行うことに対して、憲法は禁止していると考えられている。もちろん、天皇個人は当然自身の政治的信念があるだろうが、それを表に出して、政治的影響力を行使しようとしたことは、ないといってよいのだろう。
 では、通常しないような政治的意味をもつ行為を、天皇ないし皇室に求めたことはなかったのかという観点で見れば、ごく最近に、そうしたことがあったことは、誰でも記憶しているはずである。オリンピック招致の最終段階で、皇室の一人に招致演説を依頼したことに関して、少なかったが批判はあった。しかし、その批判をしている人たちは、今回山本議員へ辞職を迫っている人たちとは異なるようだ。もし、天皇や皇室の政治的利用という観点でいえば、山本議員のやったことよりも、オリンピック招致のために皇室に演説依頼した方が、ずっと大きなことだと考えるのが普通の感覚だろう。山本議員は、読んでもらえるかどうかわからない手紙を渡したに過ぎないが、演説は国際社会に向けて、確かに行われたのだ。山本議員が「政治的行為」をしたことによって、罰せられるべきだという人たちは、招致演説を依頼した人たちを、もっと厳格に罰するように主張しなければおかしい。
 しかし、そんなことは全く考えないに違いない。罰するべきと主張する人たちが本当に問題にしたいのは、その主張の方だからである。
 山本議員は、福島の事故の影響の深刻さや、そこで事故処理作業をしている人たちの労働条件の劣悪さについて訴えたと述べている。他方、安倍首相は、オリンピック招致のために、「福島の原発事故は完全にコントロールされている」と、真っ赤な嘘を国際社会に向けて発してしまった。少なくとも、真実から目を背けない日本人であれば、「完全にコントロール」など全くされていないことは、誰でも知っている。内閣総理大臣が、このような嘘を国際社会に向けて発してしまい、それをメディアがたいして問題にしないような状況で、危機感を抱き、ある種切羽詰まって、天皇の個人的見識に頼ろうとしたことは、理解できなくもない。結局、この問題は、基本的には、原発事故処理をめぐることであり、政治家も、またメディアも、事実を伝えない、事実に基づいた政策をしない状況に対する抵抗なのだろう。
 海外のメディアは、山本議員に対する支持的傾向が目立って強いという。それは、原発事故処理の事実そのものを冷静に見ているからであり、海外の人たちにとっては、天皇の政治的利用などは、あまり重要でないからであろう。逆にみれば、天皇への政治的利用という理由を、大声で主張しているのは、山本議員が指摘している内容から、目をそらしたいからであろう。
 

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内 容 ニックネーム/日時
原発労働者の劣悪環境は政治的に解決されなくてはならない。
天皇は政治的手段にはなりえない。神頼みか。
封建時代の直訴スタイルと古風な上下判断にとらわれたメンタリティに基づく山田太郎議員の努力の方向は間違っている。
天皇に迷惑をかけるな。政治家は頭を使え。同僚に対する説得力を生かせ。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/


noga
2013/11/03 20:03

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