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zoom RSS イランの日本非難から考える

<<   作成日時 : 2014/06/27 22:34   >>

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 少々時間が経ってしまったが、6月23日に興味深い記事が産経新聞にあった。現在アーカイブで読める記事は、「対日批判に急転換したイラン 中韓接近も」と題されているが、私の記憶では、当日は「イラン」のあとに「なぜ?」という言葉がはいっていた。いかにも、「なぜ?」という雰囲気が伝わる見出しだったので、「そんなの決まっているだろ」と思ったものだ。
 もっとも記事そのものは佐藤優氏が書いたもので、極めて妥当、その通りという感じの文章である。
 しかし、佐藤優という人は、肝心要の本質を書かないという体質があるように、私には思われる。彼自身が、外務省で貶められたことを書いた著作でも、肝心なことは書かないと断ってあるのが印象的だった。今回の場合、その肝心なこととは何か、それは、日本はかなり国際的に孤立しつつあるということである。
 イランとは、長い間友好的であった。ホメイニ政権成立後、アメリカとイランがかなりの緊張状況になったときにも、安倍首相の父である安倍外務大臣がイランを訪れ、友好の確認をしたことがある。また、イランの核兵器開発の疑いで、アメリカがイランに対する経済制裁を強化したときも、鳩山前首相が訪れて、決定的な対立関係になるのを回避してきた。この訪問のときにみせた自民党や日本のメディアの浅薄な非難は、情けないものだった。この経済制裁をする一方、アメリカはイランと協議を続けており、そこには、英独仏露中がはいっている。日本はのけものにされていたし、また、今でもされている。この6カ国とイランは継続的に協議を続行しているのである。そうしたなかでの、イランの突然の日本批判だ。そのきっかけがイスラエルとの協調政策であることは明らかであり、中韓の働きかけもあるだろう。
安倍首相及び賛同するメディアは、安倍首相が世界各地で演説し、その際中国を批判していることを、高く評価し、中国が孤立しつつあると書いている。韓国の朴大統領がやっていることが「告げ口」外交であるなら、安倍首相がやっていることも、告げ口外交といわれても仕方ないだろう。安倍首相は、世界中で、歓迎されなかったことはない、と訪問外交の成果を誇っているが、G7でオバマ大統領にけんもほろろにされたことは、ほとんど報道されていない。実はG7のすぐあとに、フランスでノルマンジー上陸作戦の記念式典が行なわれ、世界の首脳陣がそこに集まって、様々な交流が行なわれたのだが、安倍首相は無視している。反戦国であるドイツのメルケル首相は出席している。G7でロシアを排除しても、フランスではプーチンは活発な外交を展開したのである。
こうした日本が、外交として「誇っている」ように見えるのは、北朝鮮との協議の進展であり、イスラエルとの共同声明である。どのような国も重要でない国はないだろうが、この2カ国は国際的には孤立した国家であることは否定しようがない。北朝鮮との間で解決すべき問題があるから、協議が進展したことは重要ではあろうが、中国や韓国と、かなり深刻な事態になりながら、その方面での打開策が全くみえない段階で、安倍外交の勝利としていえるような内容だろうか。まだ実際の成果には至ってすらいないのだ。中東で中心的勢力のひとつになりつつあるイランに非難されただけではなく、イランとの協議からも排除されている。せっかくうまく関係を築けそうだったプーチンとも、ウクライナ問題で後退を余儀なくされている。オバマを国賓で迎えたにもかかわらず、ほとんど外交的な成果はなかった。尖閣諸島が安保条約の対象だという言質をとったことが、「成果」だというのだから、実は成果がなかったことの事実上の表明だろう。
 明らかに、日本の世界における位置は、困難さを増しているにもかかわらず、産経新聞などだけではなく、メディアは中国を封じ込めつつあるかのような、中国がいかにも民族問題で崩壊しそうであるかのような報道をしている。
 河野談話に関してのやりとりに、その原因が象徴的に現れているように思われる。安倍氏やその背後あるひとたちは、河野談話が日韓関係を悪くしたと非難している。しかし、河野氏自身がのべているように、実際の進展は、河野談話が尊重されていたときには、日韓関係はとてもよかったのであり、河野談話の否定を前面に出すようになって、日韓関係はおかしくなった。自己中心的な意識が支配しているように見える。
 大きな流れを、冷静かつ厳正にみる必要があるだろう。

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