教育と社会を考える

アクセスカウンタ

zoom RSS 文部科学省の教師の多忙感政策は、まやかしそのもの

<<   作成日時 : 2015/12/27 23:55   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 1

 毎日新聞によると、文部科学省は、「教員の多忙感解消へ本腰」をいれるのだそうだ。

うつ病などの精神疾患で休職した公立学校の教員が2007年度以降、毎年全国で5000人前後と高水準で推移していることなどから、文部科学省は来年度から学校の労働環境の改善に本格的に乗り出す。その一環として、福祉や心理などさまざまな分野の専門家と連携して問題に対処する「チーム学校」構想を推進するため専門家の配置を拡充する。
−−−−
 文科省によると、精神疾患で休職した教員は1990年代以降増え続け、08年度に5000人を超えた。25日に同省が公表した14年度の調査では5045人に上る。在職者に占める割合を学校別でみると、中学が0.65%(1548人)で最も高く、特別支援学校は0.64%(535人)、小学校0.56%(2283人)、高校0.36%(675人)だった。全体の39%が14年度中に復職し引き続き休職が44%、退職が18%だった。
 高止まりの背景には教員の多忙感がある。学力向上を求められる上に、いじめや不登校などへの対応も迫られるが、一人で抱え込んで対応の遅れや失敗につながるケースが後を絶たない。そこで、文科省は「チーム学校」構想を推進しようと、来年度予算案に福祉の専門家のスクールソーシャルワーカーを配置する補助事業の対象人数を15年度より1.3倍増の3047人分計上した。スクールカウンセラーの配置も拡充する。【三木陽介】 毎日新聞2015.12.26
−−−−
 この記事を読むと、いかに文部科学省が、ものごとをまじめに考えていないかがわかる。多忙感があるから、福祉の専門家のスクールソーシャルワーカーを配置する事業を拡大し、またスクールカウンセラーも増員するのだそうだ。「多忙感」の解消が目的であるのであって、「多忙」そのものの解消はなんら考慮されていないのだろうか。いくら相談員や協力者を増やしたからといって、教師そのものがやらねばならない仕事が減らなければ、「多忙」は解決されない。従って、「多忙感」は解決されず、そうであれば、問題はほとんど解決されない。当たり前のことだ。
 近年、教育行政は、教師に多忙にさせる仕事を大量に、新たに押しつけるようになってきた。報告書類を詳細に作成しなければならないようになってきたのである。いじめがあれば、いじめ報告書を、どこかの学校でいじめによる自殺があれば、全国の学校でアンケートが実施され、子どもたちに作文を書かせ、それをチェックする仕事を教師に押しつけている。(ごく一部に教育委員会がそうしたことの集計をしているところもあるが、ほとんどは教師が集計までやっている。)学校行事もどんどん増え、また、地域との連携と称して、地域行事への協力が入ってくる。そして、障害をもった子どもが、以前よりは、親の希望もあり、普通学級に在籍することが多くなり、授業をする上でも大変な労力を必要とするようになっている。
 まじめな教師ほど、こうした必要性を真剣に受け止め、一生懸命やろうとするから、そういう人たちから精神疾患にかかる可能性がある。
 だから、教師の多忙の問題を解決するためには、教師そのものの定数を増やすか、あるいは本当に必要とはいえない多数の仕事をカットすることなのである。膨大な作業を強いているいじめ対応の内容など、本当の意味でいじめをなくすことには、ほとんど役に立たないといえる。むしろいじめの解決をより困難にするだけだろう。
 教師の定員を増やすことができなくても、近年増大している授業をしない管理職教員を「授業をする教員」に癲癇させるだけでも、ずいぶんと教師の仕事量は分散するだろう。管理職を増やせば、そうした管理職が教師の仕事を代わりにやってくれるわけではなく、管理的業務が学校のなかでますます増え、その増えた分のかなりが非管理職の教員に押しつけられているのである。
 教師の長時間労働は、国際的にも日本は酷い状況にあることはよく知られているし、しかも、そうした長時間労働に通常の長時間労働の賃金が支払われていない状況にある。こうした状況を改善せず、教師の相談員を増やしても、問題が解決されないことは、子どもだってわかることだろう。


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
癲癇⇒転換ですね。
jwa
2015/12/28 15:49

コメントする help

ニックネーム
本 文
文部科学省の教師の多忙感政策は、まやかしそのもの 教育と社会を考える/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる