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zoom RSS 岡山短大の視覚障害による准教授事務職転換を、短大は撤回すべき。

<<   作成日時 : 2016/03/24 22:49   >>

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 岡山短期大学の幼児環境教育の准教授が、視覚障害を理由に授業担当から外されたことに対して、准教授が地位確認と事務職への職務変更の撤回を求めて提訴したという記事があった。
 准教授は、網膜の異常から次第に視野が狭くなる「網膜色素変性症」という難病で、訳10年前から視力が低下し、現在は明暗がわかる程度で、手書きの文字の判読は困難なのだという。2014年に、短大側が、視覚補助の職員確保ができないことを理由に退職を勧めたが、准教授が私費で補助員1人を雇うことで授業をしていた。
 しかし、今年2月に、准教授が、ゼミの授業中に飲食していた学生に気づかなかった、無断で教室を出る学生を見つけられなかったことを理由に、教員から事務に移るように命じられたという。
 原告は、4月施行の「障害者差別解消法」違反であるとしているのに対して、短大側はそれを否定し、単に教育の質を担保するという学生への立場だと主張しているようだ。(以上毎日新聞の記事による。)

 詳細はわからないが、以上のことで判断すると、やはり、短大側は撤回すべきだろうと思う。
 こうした障害は、誰にでも起こりうるもので、それまでは順調に仕事ができたのに、病気による障害が生じたときに、どのように対応するのか、それは雇用側にも、本人にも極めて重要な問題であるし、今後様々な事例が起こってくるだろう。私も大学の教師として無関係な気持ちではいられない。

 もちろん、視覚障害が生じたら、それまでのようなやり方ではまともな授業はできなくなるから、様々な対応措置が必要だろう。それまでのようなやり方では、書くことも読むこともできないから、日々研究をしながら教育の質を保持していくための、基礎作業が不可能になってしまう。また、授業中に起きる、短大側があげている学生のネガティブな行動に対する指導なども、方法を変える必要がある。
 しかし、これらは、対応が不可能なことではないし、ある意味では、これまで以上に、学生に効果的な教育をするきっかけになるかも知れない。
 以前NHKのドキュメンタリー「読字障害」という番組で、世界的に高名な恐竜の専門家が紹介されていたが、彼は、文章を読んでもまったく意味が頭に入らないのだそうだ。それを音読によって意味を理解するのだという。ホーキング博士のような例もある。
 授業中の食事や無断退室については、教師と学生の信頼関係があれば、学生が教師に報告してくれるだろう。
 現在、何か資料を読む場合、かなりの部分はファイルの形になっているから、音読機能を使えば、視覚障害でもほとんど問題がないと思われる。書物でも、OCRにかければ、同様に音読処理ができる。書くことについては、話して録音すればよい。それを文章にする必要がある場合には、誰かにおこしてもらえばよい。その程度の費用は、短大側は負担すべきであるが、准教授が自分で補助を雇うということなら、負担問題は解決できるはずである。
 このような措置がとられれば、学生に教育の質を保障することは、十分に可能であるし、障害をもった准教授がそれを克服しつつ、授業をしていることを学生が自覚すれば、より真剣に授業を聴くのではないだろうか。つまり、結果として、教育の質が高くなることは、十分に期待できるのである。

 他方、こうした障害に対応することを、費用負担などの理由から、避けようとする大学経営者は少なくない。教育の質を低下するというのは、おそらく口実だろう。
 しかし、経営的観点から考えても、障害をもった者を排除するよりも、受け入れたほうが、現在の大学では、はるかに社会的なアピールになるし、受験生を惹きつけるのではないだろうか。
 ましてや、障害者差別解消法違反だなどと認定されては、経営的にも不利なのではないだろうか。経営の発想転換が必要であるように思われる。

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岡山短大の視覚障害による准教授事務職転換を、短大は撤回すべき。 教育と社会を考える/BIGLOBEウェブリブログ
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