教育と社会を考える

アクセスカウンタ

zoom RSS 正確な自国認識を

<<   作成日時 : 2016/09/20 19:06   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

 ビル・ゲイツがあるインタビューで、「アメリカの最もよかった時代はいつですか」という質問に対して、「1980年代だ」と答えていた。理由を聞かれて、「当時アメリカは、日本に押されて経済事情が非常によくなかった。そして、アメリカはだめだとうちひしがれていた。しかし、なんとかしようという気概があった」と述べている。やはりビル・ゲイツという人は、すごい人だと感心したものだた。苦境にあって、そのことを理解し、打開のために努力する、そういう時代を、「よい時代」だったとしているのである。
 日本の現在の論調をみると、全く逆のイメージが振りまかれていると感じる。
 MSNのトップページに、たいていサーチナという名のサイトの記事が2〜3載っている。そして、それはほぼ例外なく、日本がいかに海外でよくみられているかという紹介記事である。サーチナほどではなくても、今の主要メディアには、日本のプラスの側面を強調する記事であふれているような気がする。実態の経済はかなり疲弊して、経済格差が広がり、貧困が深刻な状況になっているにもかかわらず、アベノミクスがうまくきいっているかのような記事があふれている。そして、安倍首相が南米やアフリカにいって、お金をばらまいていることについて、日本の対外的評価が高くなっているかのような印象を拡大している。
 だから、日本人は、海外で以前のようなイメージでみられているとも勘違いしている。そのことが現れた悲しいできごとが、バングラデシュであったテロの犠牲だ。日本人が7名殺害されたが、彼らは、テロリストたちに、自分たちは日本人だから、助けてくれという懇願をしたと報道されている。彼らは、日本はイスラム諸国に敵対しておらず、友好を保っているのだから、敵ではない、だから、日本人であることを知ってもらえれば、助けてくれると思っていたに違いない。しかし、事実は逆だったのである。日本人は殺害対象として認識されていたから、そうした訴えにもかかわらず、うまく逃げることができた1人以外は全員、躊躇なく殺されてしまったのである。安倍首相が、昨年、エジプトでISと戦うことを宣言して以来、ISが日本を敵視していることは、彼らによって表明されている。それがいかに不当な認識だとしても、それを誤解してはならない。残念ながら、バングラデシュでの被害者たちは、そこを誤解していたのだし、誤解しても仕方ないような認識を、日本の政府やメディアが与えてきた。
 最近、もっと深刻なことを聞いた。ドイツのある都市には、日本人が多く住んでいるのだが、ヨーロッパで深刻化しているテロの標的に、日本人もなっているので、さまざまな行事などが自粛され、不用意に町を歩かないようにしているというのだ。ドイツから帰国した人の話であるが、そういうことは、日本ではほとんど報道されていない。日本人の多くは、日本メディアしか接しないから、こうしたことは伝わらない。
 たまに、日本のあり方に対する否定的な海外の報道を紹介すると、まるで非国民のように非難する人たちが少なからず存在する。
 ビル・ゲイツのような見方からすると、今日本は最も悪い時期というべきなのだろう。
 日本の正確な立ち位置を理解する必要がある。日本の経済規模はすでに世界第二ではなく、三位であり、認めたくない中国が第二位になっている。経済規模はまだ二位だが、経済競争力などは、もっとランクが低い。10位代、20位代にまで落ちるのである。面積や人口を考えれば、特段不思議なことではなく、これまでが順調過ぎたのではなかろうか。ほとんどの途上国がキャッチアップ政策をとって、先進国を追いかけている状況では、日本のような国家が、世界第二位を維持することのほうが驚異であったのだ。
 いまそうした状況ではなくなったときに、いや日本はすばらしい国だし、海外でもそのようにすばらしいとみられているというような内容を振りまくことは、決していいことではない。現状を正確にみてこそ、打開の糸口を見いだせるのではないだろうか。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
正確な自国認識を 教育と社会を考える/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる