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zoom RSS 学校を学童保育所として利用することについて

<<   作成日時 : 2007/09/05 23:11   >>

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 女性の労働が増加すると必然的に問題となるのは、育児や学校の放課後の子どもの問題である。東京でもいくつかの区が放課後、その時間保育する親のいない場合、学校の施設を利用した世話を始めている。まだ本格化はしていないようだが、うまくいけば広がるだろうし、また、うまくいかない可能性もある。うまくいくということの意味もなかなか明確に規定することは難しい。区の事業であり、学校の教師は関わらないということになっているようだが、実際にその学校の生徒が放課後、学校施設を利用して生活するのだから、いざというときに、教師が勤務と無関係に駆り出される可能性もある。事故があったら学校の責任が問われる危険もあるが、一方では、教師が関わったとしても、手当てがでるわけではないだろうから、現在進められている日本の学校を学童保育として利用するやり方には、かなり検討が必要である。とにかく学童保育が圧倒的に少ないし、また、放課後の地域の活動などで時間を使うことができるわけでもない。また、たくさんの遊び場があって、そこで放課後たくさんの子どもが集まって過ごすということもできにくくなっている。
 福祉国家でもスウェーデンとオランダでは、育児の考えがずいぶんと異なっているといわれていた。つまり、スウェーデンでは女性の労働力率が90%をはるかに超えているから、保育施設が充実しており、放課後の保育も当然親が迎えにいける時間帯まで子どもを保護・保育している施設が十分にあるのだろう。
 しかし、オランダでは子どもが自立する前はできるだけ親が関わるという考えをもっているといわれていた。つまり、子どもがいる場合には、両親のどちらかが子どものいる時間帯には家にいられるように、労働時間をアレンジするわけだ。以前からオランダではフルタイマーとパートタイマーの労働条件が原則的に違わないから、夫婦で勤務時間を調整することで、子どもに関わることが他の国よりも可能性が高かった。
 ところが、オランダでも夫婦共働きが増え、放課後の子どもが放置される場面が10数年前から問題となっていた。以前では考えられなかったような、テレビの子守が社会問題となりつつあった。その大きなきっかけは、従来賃貸住宅を主な住宅政策としていたのを、持ち家政策に切り換え、若い夫婦でも家を買えるような政策をとりはじめたところ、家購入のために夫婦でフルタイムで働く場合が増えたという。それで、放課後の子どもの保護の問題がクローズアップされ、今年になって、小学校の「学童保育機能」を義務化する法が通ったわけである。しかし、まだそれは実施されておらず、今夏期休暇で十分な準備がなされておらず、NRCは放課後の子どもの居場所をさがす組織が、非常にあせっていらだっている様子を伝えている。かなりたくさんある教会や1000以上もあるボーイスカウトの施設を貸すことなどが検討されているようだ。これまで、オランダでは、親が子どもの面倒をみる習慣だったので、学童保育の施設などは極めて不十分なのだろう。
 ただ、賃貸住宅政策から持ち家政策になり、そのために夫婦フルタイマーになって、子どもが放置されるということは、社会的に好ましいことなのか、オランダではかなり世代間の意識の差が生じているように感じられる。
NRC 2007.8.18 Kinderen kunnen ook in een kerk spelen

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