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zoom RSS 大津いじめ事件の「クローズアップ現代」をみて

<<   作成日時 : 2012/07/24 20:21   >>

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 今「クローズアップ現代」をみた。大津のいじめ自殺に関連して、調査のあり方について検討する番組だった。その趣旨はとてもいいと思うが、いくつか気になる点があった。

 大津の中学で調査をしたにもかかわらず、それが開示もされず、また、調査内容のきちんとした検討もなされず、結局自殺の原因はわからなかったというような結論であったことが、問題にされていたが、その際、文部科学省が、学校が主体的に調査すること、また遺族がそれに納得いかない場合には、中立的な委員を加えることという指示があったことを、基礎にした番組構成になっていた点である。
 その種の意見は、インターネットでもいくつかみられたが、文部科学省のは「指導・助言」であって、あくまでも「そうした方がいい」という、学校や教育委員会の主体性を損なわないようなものである。わざわざ、「学校が主体的に」という文言がはいっているということは、文部科学省もその点はきちんとわきまえているということだろう。
 しかし、事件にコメントをする側が、文部科学省の指示に反しているというような言い方をするのは、解決の方向を歪めることになる。基本的には、学校が真摯に原因究明に取り組むことが必要なのである。

 ところで、「中立的な委員を加える」ということだが、それは間違っている。番組でも、喜多明人氏によって、適切に指摘されていたが、そもそもこうしたことに、中立的な立場などは存在しないであって、必要なことは、遺族側の推薦するメンバーを加えることが必要である。教育委員会が人選すれば、「学校側」(それは多くの場合、加害者側となる。)のメンバーとなるのが不可避なのだから、バランスをとり、一方的な議論にさせないためには、「中立」の人ではなく、遺族側の人がはいっていることが必要なのである。
 では、なぜ、学校側のメンバーが、加害者側になるかというと、こうした場合、被害者は既に亡くなっていて、目の前にいないが、加害者は目の前にいるからである。加害者にも人権があるという理由で、被害者への加害者の加害行為が十分に明らかにされない、あるいは明らかにしようとしないのは、こうした事件では、非常にたくさん起こっており、それは、目の前に、(自然な感情として)ショックをうけている加害者がいれば、そのことを考慮する気持ちになるのは、人間として、必ずしも不自然ではない。また、人間である以上、教師だって、同僚を庇うのも、わからないわけではない。

 しかし、番組のなかで、「学校や教育委員会側が、原因を究明すればするほど、賠償をせざるをえなくなり、また、その金額を大きくするというジレンマがあるために、究明が損なわれるのだ」という指摘を喜多氏がしていたが、それは間違っている。
 原因の究明を怠り、学校側の指導責任や加害者の行為を隠そうとするほど、遺族は不信感を抱き、結果として訴訟になるのである。訴訟になった場合にこそ、最も賠償金額は多きくなるのであって、初めから、きちんとした原因究明をして、謝罪を真摯に行い、そして、遺族も納得する再発防止策を誠実に実行することが、訴訟を防ぐベストの手段なのであり、その場合、当然和解のための賠償が行われるだろうが、訴訟によるよりは、ずっと額は少なくて済むはずである。もちろん、本当に遺族に適切な賠償をするのが筋であるが、遺族は賠償してほしくて争うわけではないだろう。

 喜多氏はそのことをきちんと指摘すべきであった。

 大津市では、遺族の推薦する人も加えた調査委員会が立ち上がるようだが、再発防止にむけた調査や議論が行われることを望む。

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