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zoom RSS 栃木県の高校生登山訓練の事故について

<<   作成日時 : 2017/03/28 18:51   >>

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 学校単位の、基本的に教員が指導する「部活」は、止めるべきであると、私は強く考えており、このブログでも度々指摘してきたが、3月27日に起きた栃木県那須町で起きた雪崩による高校生の事故は、ますますその見解を強くするものだった。
 今回の事故は、高校生の春山登山講習として行われたなかで起きたものだが、高校の部活をしている生徒たちが参加しており、指導は、「ベテラン」教師だった。そして、その責任者である栃木県高体連の橋本健一会長は、県庁で開いた会見で判断は適切だったとの考えを強調したのだそうだ。(産経新聞より)ウェブを検索すると、大体教育関係者は、起こり得ない、予測不能な事故で、無理なことをしたわけではないというような話をしているが、他方、登山やスキー関係者の話は、ほぼ共通して、この時期の訓練はそもそも危険だと指摘している。前者は、文部科学省の「冬山の訓練はしない」という指針を持ち出して、春山だったから、問題ないはずだといいわけをしているが、後者の話では、春山のほうが雪崩の可能性があって危険だと指摘されている。素人的に考えても、雪がある状態での訓練としては、春のほうが冬より危険であるかは別として、雪崩の危険が春のほうに大きいことは理解できる。
 今回は、天候が悪かったので、本来の登山訓練を中止したのだから、そもそも訓練自体を中止すべきであったという見解が多いように思われる。私は登山にほとんど興味がなく、したことがないが、ただ、子どものころに聞いた重要な登山原則として、「少しでも危険なときには、止める勇気が最も重要だ」という言葉をよく覚えている。学校行事や、部活での事故を見ると、折角こうして集まったのだから、多少問題があっても、実行しようという無理な活動が、事故の背景にあることが少なくない。浜名湖での愛知県中学生のボート転覆事故なども、そうした例である。
 そして、見逃すことができないのは、スポーツはいかなるものでも、危険が伴うものであり、特に上級になればその危険度は増す。危険の認識と危険回避の適切な方法と実行は、素人がやってはいけないことではないだろうか。ところが、学校単位の部活は、それが今回のように県レベルであっても、専門家ではない教師たちが指導している場合、素人考えによる指導で危険認識が甘くなり、生徒たちは、たとえ疑問に思ったとしても、教師に従わざるをえないということが、事故回避にマイナスになる。報道では、今回の事故でも、ラッセル訓練をする前に、生徒たちは危険だと感じた者が少なからずいたようだ。訓練生が大人であれば、声にだして止める提案をすることができるだろうし、実際に止めさせることもできるだろうが、生徒が危険を指摘して、教師の指導に反対することは、まず考えられない。通常は、やる気のある生徒たちが参加するのだから、むしろやりたいというだろう。生徒たちが危険だと感じていたことは、やはり、そこにいたので実感はないが、危険度は高く、事前の認識可能だったのではないだろうか。
 スポーツによる事故は、やはり、専門家が原則指導することで減らす必要がある。教師を目指す学生たちには、部活をやりたいので教師になりたいというものが少なくないし、また、生徒の指導は、専門家よりも普段から生徒をみている教師のほうが適切にできるなどという、間違った考えをもっている者が少なくない。だからこそ、部活による事故が起きても、なかなか体制が改まらないのだろう。
 学校による部活の弊害はまだ他にもたくさんある。
 部活によるスポーツではなく、学校の枠を超えた、社会体育へ移行すべきなのである。

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